山地に生える雌雄雑居性の蔓になる落葉植物。若枝は蔓状に長くのびて褐色、細毛があるが、後には無毛となり、円形または長楕円形の皮目がでてくるが、次年には紫黒色となる。蔓の切口は中実で太く白い髄があり辛味がある。葉は互生して長い柄があり、卵形~広卵形で先が急に尖り、基部は円形~切形、ときに浅い心形で、鋭い鋸歯がある。葉質は薄く表面は深緑色、裏面は淡緑色で両面脈沿いに毛がある。枝の上部の葉は表面が白色に変わる特性がある。6~7月、葉腋に梅花に似て白色五弁の芳香のある花を1~3個つける。花後表面が平滑で長楕円形で先が尖った液果を結び、9~10月に黄熟する。果実にマタタビバエが寄生したもの(虫えい)、ほぼ球形で凹凸状となる。ネコにマタタビというように猫の好物でもあり、猫の薬でもある。 |
薬用部分 |
虫えい、葉、蔓 |
採取時期 |
虫えい:秋
葉、蔓:春~夏 |
調整法 |
虫えい:湯通し後乾燥
葉、蔓:陰干し |
薬効と用い方 |
神経痛、リウマチ
腰痛、中風、疝気 |
虫えい1日量10~15gをコップ3杯の水で半量になるまで煎じ、3回に分けて服用するとよい。また1日量2~5gの粉末を内用してもよく、葉、蔓を浴料にしてもよい。 |
健胃 |
蔓葉1日量8gをコップ3杯の水で半量になるまでトロ火で煎じ1日3回食前に服用するとよい。 |
強壮、疲労回復
冷え症、利尿、強心
神経痛 |
マタタビ酒1回量15cc、朝夕2回服用するとよい。
マタタビ酒の作り方 :
虫えい200g ホワイトリカー1.8L 角砂糖100g
3ヶ月後にこして服用。 |
メモ |
果実、若芽、若葉は食用になる。 |