網地島「クロマツ・タブノキ植栽地の現状と課題」 その1 <「植樹大作戦」開催後の現地を見て>
今年6月に、私は、あじ朗志組「島の大清掃大作戦」に参加しました。
植林した場所の林道の整備をしたのですが、そこで見たものは、枯れた松の他、タブノキなど他の樹木もすべて伐採され、草木もはがし取られた状態の所にクロマツとタブノキを1列ごとに植栽されていたものでした。
私は、枯れた松の伐採は理解できるものの、タブノキ他、一切の樹木を切り、その上に草本までも機械ではぎ取るという行為、そして、どんどん生えてくるタブノキがあるのに、ダブノキをすべて伐採し、また、タブノキの植栽をしている現状を見て、大問題と思いました。
そこで、「知事さんへのお願いと提案」をしました。 (下記ブログ参照)
6月10日 あじ朗志組「島の大清掃大作戦」に参加しました
6月13日 「黒松とタブノキの植林」 この写真を見てどう考えますか
6月14日 昨日に引き続いて網地島のクロマツとタブノキの植林の件について
7月 6日 知事さんへのお願いと提案をいたしました -石巻市網地島のクロマツとタブノキの植林の課題について-
8月 8日 宮城県知事さん、担当の方から返事がきました -網地島の松枯れに対するクロマツとタブノキの植林に対しての問題について-
知事さんへあてた手紙の内容、及び、知事さんと担当の方からの返事、また、そのことをふまえて、今回、その場所へ行って、植栽されたクロマツ、タブノキ、その他の植物を見てきましたので、その現状とその課題等については、次回に書きたいと思います。
今回は、10月29日に宮城県石巻地方振興事務所が開催した「緑の網地島・植樹大作戦」の原地を見てきましたので、そのことについてお話します。
原地は、浪入田の所にある一角でした。
ほとんど平坦な所で、その場所には、クロマツとタブノキが混生し、その中に、トベラ、ヒサカキ、
ヤツデ、シュロ、アオキ、ムラサキシキブ、ヤブムラサキ、ガマズミ、オオバイボタ、サンショウなどの
木本が生え、草本としては、ヤマユリ、ウラシマソウ、ノハラアザミ、ナルコユリ、アキカラマツ、
オオバジャノヒゲ、ツリガネニンジン、ホタルカズラ、オカトラノオ、チゴユリ、ヒヨドリバナなどが見られる所でした。
行って見ると、標柱が立っており、そこには「緑の網地島・植樹大作戦 抵抗性クロマツ500本植樹、主催 宮城県石巻地方振興事務所、協力 石巻市あじ朗志組 平成18年10月29日」と書かれていました。
植樹が行なわれた場所は枯れたクロマツとタブノキの一部が伐採され、一部のタブノキが残された状態になっており、その他の木本、草本は、すべて刈払いされた状態でした。
その場所にクロマツが植林されていました。
切られたタブノキやアオキの株からはひこばえが沢山出ていました。
刈払われたシュロからも新たに葉が出てきました。
他の植物も大きなダメージはないように見られました。
この植栽状態を見る限り、私が知事さんへ提案した通りの方法と同じで、特に問題はないと思われました。
ただ、植栽したクロマツに立てるものと思われる竹が使われずに1か月半以上もたばねられたまま放置されていたのは残念です。
また、植樹大作戦を行なった場所ですが、なぜ、上記のクロマツとタブノキを植栽した問題の場所で、まだ植栽されていない場所で行なわれなかったのかが課題です。
(問題の場所で行なえば、新たな課題が出ると考えたのか。また、その場所は参加者に見せたくなかったのか)
標柱の立てられてある植栽場所の入り口横積みされた竹の棒
植栽されたクロマツと切られずに残されたタブノキの切り株から出てきたひこばえ
タブノキの切り株から タブノキ、植栽された
出たひこばえ クロマツとタブノキの
切り株から出たひこばえ
アオキの切り株から出てきたひこばえ刈払われたシュロから出てきた新たな葉