網地島の四季・花マップ 夏・秋編(PDF)
宮城県内各地の植物を四季ごとにまとめた「四季・花マップ」を作りました。
親子での植物観察や、過疎化・高齢化地域の活性化などに役立てていただければ幸いです。
ダウンロードしてお使いください。
この「網地島の四季・花マップ」は、宮城県高度情報化推進協議会普及啓発事業助成事業の助成を受けて作製されました。
網地島とは
網地島(石巻市)は、宮城県東北部の牡鹿半島最南端にあり、観光地として有名な金華山の反対側に位置しています。島の大きさは、周囲20.7キロメートル、広さ6.43平方キロメートルで、細長い形をしています。
島の集落
集落は、大きく2つに分かれ、島の南側に長渡浜(ふたわたしはま)行政区、
島の北側に網地浜(あじはま)行政区があります。
島の人口
島の人口は、最盛期には3、000人を超えた時代もありましたが、現在は540人ほどで、高齢化が進んでいます。
「網小医院」と「島の楽校」
島の中央部には、廃校になった網長小学校を改築して開院された「網小
医院」と、網長中学校を利用した体験施設「島の楽校」があります。
気候
温暖で、寒暖の差が少なく、厳冬の期間でも、月平均気温が0°C以下になることがありません。雪が降っても2〜3日で解けてしまいます。
常緑樹の多い島
島全体にタブノキが生え、トべラ、ヒサカキ、シュロ(自生ではない)など、暖帯性の樹木が普通に見られ、冬でも緑で覆われています。また、場所によっては、1月中旬頃よりツバキの開花も見られます。
シュロの林
江戸時代に、四国から持ち込まれたというシュロが島の各地に増え、現在では島全体に見られます。所によっては、シュロの林のような所も見られます。
観察コース
【長渡浜地区】
●根組・涛波岐崎(どわめきさき)コース
民家の垣根、道端の植物の観察をしながら、灯台のある涛波岐崎に向います。畑のある場所を通り抜けると、野山の植物の観察になります。涛波岐崎は海崖植物群落が発達しており、ハマハイビャクシン、ハマギク、アサツキ、スカシユリ、ラセイタソウ、キリンソウなどが見られます。
【網地浜地区】
●浪入田(なみだ)・いしどの浜コース
浪入田に入るバス停から、いしどの浜まで歩きます。ホタルブクロやオミナエシ、テイカカズラ、また、
県内では大変珍しいマルバハギなど、100種類以上の植物を観察することができます。いしどの浜は礫の浜で、ハマニンニク、ハマエンドウ、ハマヒルガオ、ハマナス、ハマナデシコなど、海
浜植物が豊富に見られます。また、海崖に見られるスカシユリやヤマユリは大変見事です。
●ダンゴ山コース
白浜海岸からダンゴ山へかけてのコースです。タブノキが多く、シュロも沢山見られます。特にトクサの大群落は見事です。
●白浜海岸・池の浜コース
砂浜が広がり、海水浴場にもなっている白浜海岸は、ハマエンドウ、ハマニガナ、ハマヒルガオ、ウンラン、ハマナデシコ、オカヒジキなど、いろいろな種類の海浜植物が見られます。また、池の浜は昔、広大な水田があった所で、イヌスギナ、ヨシ、ウキヤガラ、ショウブなどの湿生植物が見られます。