山野または家の近くの籔、生垣などに生える蔓性の多年草で雌雄異株。地下には肥厚した塊状の長大な根がある。茎は細長い蔓となり、節には3~5本に分れる巻きひげがあり他のものにからみつく。葉は互生し柄があり、広心臓形で三~五裂し表面には短毛がある。8~9月、葉腋に単独で花弁が糸状に細裂した白色の雌花をつける。雄花は穂状につく。花後広楕円形の果実を結び、秋に黄熟する。 |
薬用部分 |
果実、種子、根 |
採取時期 |
秋~冬 種子は果実を水中でつぶしてとりだす。 |
調整法 |
日光干し |
薬効と用い方 |
ひび、あかぎれ
しもやけ、擦過傷 |
果実をつき砕いて、酒かホワイトリカーに浸して置いたものを患部にすり込み、1日3回念入りにくり返す。また、果実をつぶし酢を混ぜた汁を患部に塗布するとよい。根の煎汁も同様に用いる。 |
解熱、咳止め
胃潰瘍、黄疸、通経
糖尿病ののどの乾き |
根1日量5~15gをコップ3杯の水で半量になるまで煎じ、3回に分けて服用するとよい。 |
利尿、催乳 |
種子1日量5~8gをコップ3杯の水で半量になるまで煎じ、服用するとよい。 |
喘息 |
種子1日量5gを細かく刻み、コップ3杯の水で半量になるまで煎じ、服用するとよい。 |
小児のあせも、汗知らず
老人の床ずれ |
生の根をすりおろして採った澱粉を打ち粉として使用するとよい。 |
メモ |
漢名:括楼(かつろう) |