山地の木陰、丘陵地に生える多年草で、地下茎は硬く横にはい、節が多く細い丈夫な根が密生している。春早く高さ20~30cmの茎を数本だす。1本の茎に3本の枝をだし、一つの枝に3枚の小葉をつける。小葉は卵形または長楕円形で先が尖り有柄、へりには刺状の鋸歯がある。小葉の基部は心臓形で中央のものは左右相称、両側のものは左右やや不同である。4~5月、茎の先に総状花序をだし、短かい柄のある淡紅紫色のイカリ形の四弁花を下向きに数個つける。花の形が船の錨に似ているのでこの名がついた。また枝と葉のつきかたから三枝九葉草ともいう。花の黄色のものをキバナイカリソウという。 |
薬用部分 |
茎葉 |
採取時期 |
5~6月 |
調整法 |
陰干し |
薬効と用い方 |
強壮、強精、陰萎
健忘症、神経衰弱、心臓病 |
1日量8~20gをコップ3杯の水で半量に煎じ、1日3回または数回、連用する。 |
低血圧、不眠症、強壮、強精 |
イカリソウ酒1日量20~30ccを服用するとよい。 |
胃弱 |
生の茎葉を酒に漬けておき、食前に小盃に1杯ずつ毎日服用すればよいという。 |
イカリソウ酒の
作り方 |
乾燥した茎葉200g、角砂糖50~100gをホワイトリカー35度1.8L に漬け込み、2~4ヶ月後にこす。 |
メモ |
生薬名:淫羊藿(いんようかく)
若芽、花蕾は食用。 |