ヤマノイモ(ジネンジョウ)
本州、四国、九州に分布し、平地から山地、丘陵、雑木林や、藪の中など、どこにでも生え、時には生垣などにも巻きついて生える多年草で、つる性の植物。根茎はふつう芋という。長い円柱状の多肉根で、上の方が細く、下へ伸びるにしたがって太くなりまばらに分枝する。茎はつる性で長くのびる。他の植物などに巻きついて、5m以上にもなる。巻き方は左巻き(アサガオと同じ)、オニドコロは右巻きなので区別しやすい。葉は対生、オニドコロは互生、柄は長く長卵形で先は鋭く尖り、基部は心臓状耳形になる。雌雄異株で、7~8月、葉のわきに細長い穂状花序を出して、白い小さな花をつける。雄花の穂は上を向き、雌花の穂は下向きに垂れ下がってつける。秋、葉が黄色になった頃、葉腋にムカゴをつける。ジネンジョウは自然生の意である。 | ||
食用部分 | 根茎、葉、むかご | |
採取時期 | 葉:5~9月むかご:9~10月根茎:10~11月 | |
適した料理 | 葉 | 天ぷら、細かく刻み生食、ゆでて味噌あえ |
根茎 | とろろ、山かけ、酢じょう油、細かく切り海苔を巻いて汁の実 そばのつなぎ、煮もの、細かく切りクルミをのせしょう油炒め | |
むかご | 油炒め、蒸して塩味で食べる、しょう油炒り、むかご飯 | |
保存 | 根茎を土中にいける。 | |
同じ仲間 | 非常に苦味の強いオニドコロがある。 |