ギョウジャニンニク

北海道、本州の近畿以北に分布し、冷涼な深山、主に水湿地に自生する多年草。根生葉は長さ20~30cm、幅3~10cmの長楕円形で先端はとがり、葉間から高さ40~70cmほどになる長い花茎を出す。6~7月、茎頂にネギの花に似た白色~淡紫色の小花を、球状に多数咲かせる。花が咲くまでには10年以上かかる。強いニラ臭のある独特の風味が好まれ、葉茎は古くから山菜として食用とされてきた。また、ニンニク同様、アリシンを豊富に含んでおり、抗菌作用や血圧の安定などの薬効もある。名前の由来には「食すと滋養がつきすぎて修行にならないため、修験道の行者が食べることを禁じられた」という説と「深山での修行を続ける体力をつけ、また、修行の疲れをとるために食べた」という説があるという。最近では栽培もされているが、生育速度が遅く、本葉2枚に成長するまで6~7年を要する。 撮影 :宮城県大崎市古川荒谷・研究所の庭 (左)2006.3.21 (右)2005.6.9
ギョウジャニンニクの芽 ギョウジャニンニクの花
ギョウジャニンニクの芽 ギョウジャニンニクの花