山地のやや湿った所に生える高さ2mくらいになる落葉性の低木。幹は直立し多数分枝して叢生する。枝は褐色で節には鋭い刺があり、前年の枝に稜がある。幹の内部は黄色で苦味が強い。葉は倒卵形~楕円形で小さく、全縁で裏面は淡緑色、しばしば白味をおびる。葉は新枝には互生し、短枝には叢生しほとんど柄はない。叢葉の下には葉の変化した鋭い刺があり、若枝の葉は円形で長い柄がある。4月頃、新葉とともに細長い花柄をだし、淡黄色で六弁の小花を下向きに2~4個つける。花後楕円形の液果を結び秋に紅熟する。 |
薬用部分 |
幹枝、根、果実 |
採取時期 |
幹枝、根:年中(6月が最適)
果実:秋 |
調整法 |
幹枝、根:陰干し
果実:日光干し |
薬効と用い方 |
はやり目、ものもらい
涙目、ただれ目
結膜炎 |
生または乾燥した幹枝、根、果実の煎液で洗眼及び罨法をするとよい。 |
健胃、整腸、胃炎
胸やけ、腹痛、下痢
蛔虫駆除 |
1日量2~4gをコップ1杯の水で半量になるまで煎じ、服用するとよい。 |
口のまわりの瘡 |
煎汁で洗滌するとよい。 |
口の中のできもの |
煎汁でうがいをするとよい。 |
肝炎、黄疸 |
幹枝、根、果実1日量20gをコップ3杯の水で半量になるまで煎じ、3回に分けて服用するとよい。 |
メモ |
果実は果実酒にする。 |