網地島「クロマツ・タブノキ植栽地の現状と課題」 その2
私は 6月10日 にあじ朗志組「島の大清掃大作戦」に参加しました。
そこでの作業は植林した場所の林道の一部の整備作業でした。
ところが、その場所で見たものは、枯れた松の他、タブノキなど他の樹木もすべて伐採し、草木も地面からはがし取られた状態の所にクロマツとタブノキを一列ごとに植栽されているものでした。
私は、その状況に大きな疑問と問題を感じ、7月6日 に宮城県知事さんへ「知事さんへのお願いと提案」ということで文書を出しました。
その内容を一部紹介します。
「・・・省略提案 今後、植林する場所は10mぐらいの間隔で植林する場所としない場所に分け、
帯状に植林する。
植林する所は、枯れた松、及び、その他の樹木を根きわから伐採し、刈払いした所にクロマツだけ
植林する。(地面はブルトーザーなどで裸地状態にはしないこと)
また、植林する所は、その場所に生育している植物の調査をきちんとし、レッドデータブックに記載
されている植物の中でも特に重要な植物については、その場所を変更するとか、移植をするとか、
その対策をきちんとしてほしいと思います。・・・・・」
その返事は、8月8日、宮城県知事、担当の名で届きました。
一部を紹介しますと
「この植林は、松くい虫の被害により、潮害防備などの保安林機能が低下したことから、その機能を
回復させるために実施したものです。
その内容は枯死したマツを伐採し、伐採木の一部を積み上げて防風垣として利用するものです。
さらにタブノキが過密状態にあるため、地表の植生回復とタブノキの育成を考え間引くもので、
昨年の秋から実施しました。・・・」
こういう返事がきたのです。
いろいろと疑問な点もありましたが、これまで、そのままにしておきました。
上記の返事での疑問点は、「タブノキが過密状態にあるため、地表の植生回復とタブノキの育成を考え間引くもので」 という点でした。
植栽されたクロマツとタブノキの広大な場所、及び、まだ植栽されていない場所も含めて、その場所はタブノキ他一切の樹木が切られ、植栽されたかなりの場所が裸地状態になっていたのです。
間引いたタブノキということでしたが、すべて切られていて、その数もものすごいものでした。
そのタブノキの伐採した場所に、またタブノキを植栽していたのです。
そのような事業があったればこそ、知事さんへの質問と提案をしたわけでした。
その場所は現在どうなっているか。
今回、その現場に行ってタブノキを見ますと、伐採されたタブノキの脇に植栽されたタブノキがありましたが、その植栽されたタブノキは枯れ、タブノキの伐採した切り株から多数のひこばえが出ているのが現状の姿でした。
 裸地状態の所に植栽されたクロマツとタブノキ(12月16日撮影) 伐採されたタブノキの脇に
 植栽されたタブノキ
 枯死していた