アマドコロ

アマドコロの花1 アマドコロの花2 アマドコロの根で作った酒
アマドコロの花 アマドコロの根で作った酒
日当たりのよい草原や雑木林に生える多年草。高さは30~80cmになる。地下茎は白色の円柱形で、長く横にはい、古い茎の跡が節となって残り、ひげ根を出す。節間は長い。地下茎の先から出る茎は直立して6本の稜があり、上部は弓状に少し曲がり、緑色で根元は紫色を帯びる。互生する葉は長楕円形でやや硬く、両面に細い脈があり無毛、裏面は粉白色を帯びる。4~6月、葉腋から細い花茎を出し、緑白色で細長い鐘形花を1、2個下向きにつける。花後に球形の果実(液果)を結び、黒紫色に熟す。
利用部位と 採取時期 地下茎(4~10月)
薬効 滋養、強壮、補精、疲労回復、健胃
作り方 乾燥 乾燥した地下茎200~250gを砂糖50~60gとともに35度のホワイトリカー1.8Lに漬け込む。1ヶ月後に中身を引き上げ、漉して飲用する。熟成には3ヶ月以上置く。
生干し ひげ根を取り除いて、よく水洗いし、3~4cmに切って2、3日の間、日光に干す。こうして生干しにしたもの250~300gを砂糖100~150gとともに35度のホワイトリカー1.8Lに漬け込む。1ヶ月後に中身を引き上げ、漉して飲用する。熟成には3ヶ月以上置く。淡黄色で香りのある酒に仕上がる。
※生の地下茎と花も同様にして利用できる。
同じ仲間 ナルコユリ、オオアマドコロ、ミヤマナルコユリ、オオナルコユリも同様にして利用できる。ホウチャクソウは根茎が細くて臭いがあるので利用できない。
メモ アマドコロによく似ているナルコユリは山地の林の下などに生える。ナルコユリは根茎が太く、節間が短い。古い茎の跡がはっきりと残っている。茎は直立して高さ50~100cm、円柱形で稜はなく、上方で一方に少し傾いている。葉はアマドコロより狭い披針形で裏面の脈上に小突起がある。5~6月に葉腋に3~5個の柄のある漏斗状鐘形花を下向きにつける。