ベニバナヤマシャクヤク

北海道から九州に分布し、日当たりのよい低地~山地の樹林内に生える多年草。ヤマシャクヤクの紅花と思われがちだが、ヤマシャクヤクとは明確な違いがある。高さ40~50cmほどになり、茎は直立し、葉は2~4枚が互生し、2回3出複葉。小葉は長さ5~12cm、幅3~7cmの楕円形~倒卵形で、裏面に軟毛がある。5~6月、茎頂に径4~5cmの大きな花を1個つけ、上向きに開く。花色は名のとおり淡紅色で、花弁は5~7枚。花柱は5本あり、長く伸びて先端が外側に巻き込む。果実は袋果で、熟すと裂ける。内面の赤い部分は不稔の実で、紺色の種子をつける。草地改良や藪化などにより生育地が減少し、また、花の美しさから盗掘の対象となり個体数が激減している。環境省のレッドデータでは絶滅危惧IB類(EN)に指定されている。 撮影 :(上段)宮城県大崎市古川荒谷・研究所の庭 (左)2006.6.6 (右)2006.6.5     (下段)宮城県石巻市・金華山 (左)2006.7.15 (他)2006.8.20
ベニバナヤマシャクヤク 蕾・・・もうすぐ開花 開きはじめたベニバナヤマシャクヤクの花
蕾・・・もうすぐ開花 開きはじめたベニバナヤマシャクヤクの花
ベニバナヤマシャクヤク 果実は袋果 ベニバナヤマシャクヤク 果実は熟すと裂け、内面(不稔の実)は赤く、紺色の種子をつけます ベニバナヤマシャクヤク 果実は熟すと裂け、内面(不稔の実)は赤く、紺色の種子をつけます
果実は袋果 果実は熟すと裂け、内面(不稔の実)は赤く、紺色の種子をつけます コントラストが美しい・・・